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2026-05-11

Anbernicの回転液晶機「RG Rotate」発売、Atariによるエミュレータ開発会社買収

レトロゲーム機界隈では、個性的なフォームファクタを採用した新機種の発表が相次いでいます。Anbernicからは画面が回転する「RG Rotate」が正式に登場し、Evercadeからは往年の名機を模したクラムシェル型端末が予約開始となりました。また、エミュレーション業界ではAtariによる開発スタジオ買収という大きな動きが確認されています。

Anbernic、1:1比率の回転ディスプレイ搭載機「RG Rotate」を5月11日に発売

Anbernicは、ユニークな回転式ディスプレイを採用した新型Androidゲーム機「RG Rotate」を発売します。最大の特徴は、かつての携帯電話を彷彿とさせるスイングアウト機構です。3.5インチ(解像度720×720)の1:1正方形IPSディスプレイを回転させると、下から十字キーや4つのフェイスボタンが現れる構造になっています。

基本スペックは、SoCにUnisoc Tiger T618を採用し、3GBのRAMと32GBのストレージ、2000mAhのバッテリーを搭載。OSはAndroid 12で動作します。正方形ディスプレイはゲームボーイなどのアスペクト比に最適ですが、PSPなどのワイド画面のゲームでは上下に黒帯が入る点には注意が必要です。

価格は、背面がABS樹脂のブラックモデルが88ドル、フルCNCアルミニウムボディのシルバーモデルが108ドルに設定されています。発売から数日間は早期割引が適用され、それぞれ83ドル、100ドルで購入可能です。コミュニティやレビュアーの間では、ヒンジの耐久性を懸念する声があるものの、近年マンネリ化しつつあったフォームファクタに一石を投じる意欲作として高い注目を集めています。

往年の名機を携帯型で復刻、「THEC64 Handheld」「The Spectrum Handheld」発表

Evercadeを展開するBlaze社は、Retro Games Ltdとの提携により、コモドール64とZX Spectrumをモチーフにしたクラムシェル(折りたたみ)型の携帯ゲーム機「THEC64 Handheld」および「The Spectrum Handheld」を発表しました。2026年10月の発売に向けて、すでに予約受付が開始されています。

両機種ともに4.3インチのIPSディスプレイを搭載し、それぞれ25本の公式ライセンスゲームがプリインストールされています。キーボードがない携帯機の制約を補うため、操作系はシンプルに最適化されていますが、USB-Aポート経由で外部キーボードを接続することも可能です。また、MicroSDカードを使用してユーザー自身でゲームを追加する機能も備えています。

価格はそれぞれ129.99ドルです。レトロPCゲームを携帯機で手軽に遊べる公式ハードとして、当時のファンを中心に期待が寄せられています。高騰するレトロゲーム市場において、手頃な価格で合法的にクラシックタイトルを楽しめる選択肢が増えることは、ユーザーにとって大きな意味を持ちます。

Atari、PS1エミュレーションに強い開発スタジオ「Implicit Conversions」を買収

エミュレータ関連の動向として、Atariが米国デラウェア州を拠点とするエミュレーション開発スタジオ「Implicit Conversions」を買収したことが明らかになりました。同スタジオは独自の「Syrup Engine」を持ち、特に初代PlayStation(PS1)など32ビット世代の移植・エミュレーションに強みを持っています。

Atariはこれまでにも、8ビット・16ビット世代に強い「Digital Eclipse」や、初期3Dタイトルのリマスターを得意とする「Nightdive Studios」を買収してきました。今回のImplicit Conversionsの買収は、両者の間に空いていた「32ビット世代」のピースを埋める戦略的な動きとみられます。

同スタジオはすでにDigital Eclipseと共同でPS1タイトルの移植作業などを行っており、今後はPS2やPS3向けのエミュレーション開発(コードネーム:Benedict)も視野に入れているとのことです。公式によるレトロゲームの保存と復刻が、より強固な体制で進むことが期待されます。

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